マハティール首相から考える年齢について

マハティール首相の92歳という年齢に驚いた人が多いと思う。
はっきりとした物言いは、90年代後半のアジア通貨危機がタイのバーツ暴落をきっかけで起こり、その仕掛け人ジョージ・ソロスへの批判で表れていたと記憶している。
92歳という年齢は、人が意識する年齢に対してのパラダイム変換である。100歳を越えて活躍されるとすると、年齢に対しての常識を崩すことになるだろう。
昔100歳以上に長生きする人の共通点を探したことがあって、例えば自分が居ないと裏山を世話する人がいなくなる、とか、伝える伝統が途絶えてしまうとか、使命を帯びてやることがある人は長生きする。
逆の例として、アメリカ人がやることなく定年退職すると早死にするという。1年半というデータもある。
マハティール首相は顔の色つやも良い。100歳を越えて活躍されると人が年齢に持っている意識が完全に壊れ、その長生きの理由を理論化し始め、人の内因性に基づく精神状態と年齢の関係が更にはっきりすることだろう。

「ティール組織」フレデリック・ラルー著

組織論で秀逸な本の紹介。ティールとは青緑の意味。

組織論の進化を色で語っている。オレンジのトップダウン、ブルーの多元的組織、そしてティールの進化型組織。ブルーの多元的組織は協働のモデルだが異なる意見が出たときの調整が難しい。
それに対してティール組織は、10−12人をチームとした組織で意志決定が躓かない。経理や人事などのスタッフ職を縦割りで構成する多元的組織は、まだお伺いをたてる必要があるのに対して、ティール組織は採用や予算など自分たちのチームで完結する。

ティール組織は、社員の存在から揮発した個とチーム全体がまるで生命のように機能している。
ミレニアル世代の組織論だと思う。やる気、内因性による仕事の生産性は非常に高い。
やる気が奮起されたときのミレニアル世代のエネルギーは、眼を見張るものがある。

ミレニアル世代を企業が理解していない、このメッセージは、例えばwantedlyの仲暁子さんが「ココロオドル仕事を見つける方法」でも紹介されている。

世代論で語ると外から見ることになる分かった気になるが、内因性からの共感は、球を外側から見るかと球の内側から見るかくらいに違う。
人間が地球で生き延びるために必然的に起こったようなこの進化に対して、経済、政治はまだ適応できていないと考えている。

ティール組織