NPO高麗のインド デリーで開催された高句麗伝説にツアーで参加した。インドのコーディネイトは、シンさんという方が行いヒマラヤで野生児のように育ってしまった子供たちを引き取り育ててらっしゃる方だった。
高麗恵子さんの詩といだきしんさんの即興演奏で拡がる生命の空間。歴史の巻物のように絡み取られながらも存在の奥に残る生命の光がコンサートとともに喜び、笑顔いっぱいに空間に拡がる。子供たちは7歳から12−3歳くらい。その場、その時のすべてを引き受け即興演奏される音のひとつひとつは生命の宇宙の根源から始まって周りと融け合い照らし出す。コンサートは大成功に終わりインドではまた開催されることになる。
子供たちが10年20年経っても、ずっと関係は続いているだろう。
そのとき、子供たちの裡にインドの未来、地球の未来を自分のことのように考え生きていく力が宿っていることを祈っている。これからいろんな仲間と出会うだろう。辛いことも楽しいこともあるだろう。辛さを乗り越える力と知恵、そして愛が宿っていることを願う。
翌日、12/3デリーからアグラに向かう。バスで3時間ほどの旅だが、途中で見た小さな町では川が黒く汚れゴミが山積みとなり、野良牛がゴミをあさっている姿を目にする。
インドでは生水が飲めない。現地の人も同じで、家庭用浄水器は必須となっている。真っ黒な川からゴミをすくい上げる小さなクレーン車。日本のように治水とゴミ処理のシステムが無い。そんな町の汚れとともに人が生きている。日本の浄水とゴミ処理のシステムを輸出できないものかと思案する。水のことを研究している友人に話してみよう。経済成長と共にインフラが解決しないと。まだまだ貧困の中にあることが分かる。
インドの貧困は様々な社会問題に現れている。その一つに子供が犠牲になっていることが挙げるられるだろう。
十年前にインドに行ったというツアーコンダクターの方から、インドは変わったと聞く。都市部の小学生や中学生は皆笑顔で優しさに満ちている。会えば手を振ってくる。インフラは整っていないが人々にエネルギーを感じる。日本と相性がいいことを実感する。
この一年、インドは経済成長が減速したとされるが、人々の笑顔とそこに宿るエネルギーを感じていると、ポテンシャルの高さが、いずれこの国を大きく押し上げる事が分かる。
タージ・マハールを訪れる。美しい。大理石で建築された霊廟で、イスラムの建築である。インドの82%はヒンズー教だが、ムガール帝国との入れ替わりによってヒンズー、イスラムが混在している。インドには更に、仏教徒、ユダヤ教徒もいて多宗教の混在状況だが、考え方によれば、それらいくつもの宗教を受け入れながらも今に至っているのは、元の器に愛があったからだろう。
男女仲睦まじい姿を多く見かけた。素晴らしい。
インドにはまた行くことにしている。
このきっかけを創られたNPO高麗のいだきしんさんと高麗恵子さんに感謝。