失敗の研究

今回の震災で、失敗の研究が必要になっていると思っている。
支援活動でも。

失敗をオープンにすることで、責めるのではなく、後の世代に知恵を残していくために。

送電と発電の分離が必要

最近やっと表に出てきた議論。
電力が足りない=原発がやっぱり必要。これは大嘘。

ガスタービンでの発電を様々な企業が利用しているが
これを使った余剰電力を送電しようにも
東京電力が送電利権を握りしめいているため
無理という話。

電気代が高くなって増税して、日本がつぶれる、これ当たり前の話。

送電と発電が電力会社で統合されているなんて
日本くらいのもの。

送電で東京電力に払うロイヤリティが40%を超えるらしい。
それでも送電網が解放されたら、発電事業を行う側は
利益が出る。

官僚よりも官僚のような東電が
反対意見の封じ込めに使う広告費は
TOYOTA並み。

一度、東電はつぶし、外資の導入規制を行った上で
(エネルギーは国の政策)日本のエネルギー政策を実施しないと
とんでもない嘘ごまかしで増税され、日本は沈没してしまう。

白黒はっきりしないと、ツケが次の世代に回ってしまうだろう。

現地で支援する側もお金が続かない

amazon.comが欲しいものリストを提供して
被災地の必要物資と提供元をつなぐサービスを始めているが
現地で配達をするボランティアの人たちはガソリン代もすべて自前。
ボランティアで動いているスタッフの方々が
amazonにお願いしたが、経費は出してくれない、と。
クラウドのリソース提供。

もうちょっと何とかなったらなあ、と思う。

結果、ロジスティックスは自分たちでタイアップを取るなり、援助金を申請してくれという話かなあ。。
う~ん。。。。

日本の企業でも多いと思うが。

今、被災者を助けようとしている側も倒れかけている。

コミュニティについて考え出す

7月に仙台、気仙沼を訪れる予定。
土曜日に気仙沼の若い方と会った。
とても気持ちのいい方で
団体の懇親会だったのだけれど
笑顔がとてもきれいだった。

260年前の江戸時代の文化遺跡が再びリバイバルしていると聞いた。
震災前までは否定されていたらしい。

思わず、仙台に行った後、気仙沼にも伺います、と言った。

気仙沼は、ふかひれが世界一の生産地になっている。

懇親会では、たまに会うメンバーと情報交換。
福島のカウンターパートナーが気持ち諦めかけていると聞いた。
原発の風評被害でGW行った際にお世話になった方だ。

連絡しないと。

姉が福島の受け入れを行っていて
聞いた話では、離婚が増えているらしい。
奥さんと子供を疎開させ離れ離れになった家族の間で亀裂が起こっているケース。

震災が次の段階に入って、家族をコミュニティの回復が課題になってきていると思う。

震災で環境が激変し、コミュニティもすっかり様変わりした結果、
おひいちゃん、おばあちゃんたちの痴呆も出てくるだろう。
そして働き盛りの人たちの間でも
精神的な面で様々な症状が出てくる。

K・ポランニーを読んでいた。
もともとはコミュニティの中にあった経済活動が
歴史的には、どのような段階を経て
市場経済がコミュニティを包含するようになってきたのか?
読んでいる。
マックス・ウェーバーのプロテスタンティズムと資本主義の精神が脇にある。

欧米でのコミュニティは教会が中心となってできあがってきた経緯があるはずだが
日本のコミュニティについて考えたい。

楽観はできないがチェルノブイリ級の壊滅的事象はない見込み 環境エネルギー政策研究所 飯田哲也氏

楽観はできないがチェルノブイリ級の壊滅的事象はない見込み
環境エネルギー政策研究所 飯田哲也氏
http://www.isep.or.jp/images/press/script110320.pdf
再臨界は起きうるか、東京での被爆の可能性の2点で、飯田氏と北村晴彦東北大学名誉教授の間で議論されコンセンサスに達した分析。
飯田氏は代替エネルギー分野で知られているが、原子力も専門。
藤林徹氏(元東芝原子炉設計部長)の見解をきっかけに、上記二人が議論した内容。

専門的な内容のため、はじめの要旨か暫定的なまとめの箇所を読むといいかもしれないが
5ページ目にある北村教授の判断1-4までに対して
判断4内で引用されている英国Hilary Walker氏らのレポートに、飯田氏が根拠のある評価ではないと判断し、以下の参考資料を提示している。
英国Hilary Walker氏らのレポートは、日本でもかなり流布したが以下で紹介されている。
http://www.tomabechi.jp/archives/51238831.html

他の参考資料としては以下とのこと。
サイエンス誌18 MARCH2011
The Worst case:What if the Water Ran Dry in the Japanese Reactor?
再臨界や水蒸気爆発などの最悪シナリオの可能性を認めつつ、その可能性は低いだろうと締めている。

カリフォルニア大学のモンリオール教授
How Bad is the reactor Meltdown in Japan?
個人的な印象と断りつつも、最悪の場合でも影響は局所に留まり、早期退避とヨウ素が体内に取り込まれないようにすることで軽減可能。
上記和訳は以下。
http://ribf.riken.jp/~koji/monreal.pdf

現在の世論混乱に対して(楽観からチェルノブイリのような巨大な被害まで)目安を提供してくれている。

最悪の事態にならないとすると、どれくらいの期間目安で、冷却され落ち着くのか、というところで、
ここはHilary Walker氏らのレポートにあった10日と見ている。そしてこの資料においての最悪の可能性は非常に低い。

人は、いつまで続くか分からない状況に対して、ある程度の期間目安がないと、心理的にキツくなるはず。

東北太平洋沖地震で「情報」について考える

例えばBBCからのLINKでロイター提供のニュースが掲載されている。
見出しは
Japan nuclear rescure advances, but radiation seeps
となっている。seepは浸透するという意味。
福島第一原子力発電所から30km離れた地域で収穫されたホウレン草から放射能が検出されたという記事だが、
見出しのインパクトだけが強調されて、どれくらいの量?どれくらいの期間が残る?ホウレン草は吸収しやすい、など
細部が持っている情報が隠れてしまっている。

ネガティブなインフォーメーションは、ディテールに言及し、
その結果、よく分からなくなって危ないというイメージだけが残る。
メディアにその役割を求めるのは無理だろう。

負の情報連鎖は、情報そのものではなく感情・感覚を通して起っている。

好意的にみているか、疑惑を持って見ているかで異なる。
好意的に見ているとすれば、ホウレン草は吸収するけど、ホウレン草以外は大丈夫でしょう、となるし
何ヶ月経過したら問題ないでしょう、となる。

この違いにあるベースなんだろう?

情報は、この根底にある物の見方で、発信の内容が全く変わってしまう。

人間は感情で、そして深い情緒で生きている。情報は、情けが報いると書く。
知性はその上にある機能であり、人間が持っている一部の能力しかない。
全体的な能力は情緒の方にある。

ある異性を好きになったとしよう。そのとき100のうち99合わないところがあっても、たった1つの好きなところで続く。
嫌いになるケースも同じで、100のうち99合っていても、たった1つの嫌いなところで続かない。

人は目で見て頭で考えるより、感じていることの方が情報量が多い。

五感もある。どんな美人でも、息が臭い場合、NGとなるのは、嗅覚が五感の中で最も原始的な感覚であることに由来する。
体を通して得ている絶対量の多い情報を、人は表現するという行為を通して、コミュニケートしているわけだ。
言葉によるコミュニケートだけではなく、ちょっとした仕草や、顔の表情なども表現になっている。
そして目と頭は一部でしかない。
情緒は感覚よりも深い人間の存在とともにあり、日本人は自然とともに育んだ情緒を持っている。

内面は私たちの体そして存在とともにあり、この存在の内部にある豊かさが、世界平和につながっている。

そして愛の逆は、恐怖・憎悪であることが分かる。

愛の影には真(まこと)があり、真の影には愛がある。

巨大地震は巨大地震を誘発する、そして私たちは。。。

地球が現在、地殻変動期に入ったため、巨大地震が巨大地震を誘発するという、とてつもない事態になっている。
これは何故、年々巨大地震が増えているのかを調べだしたところ、ナショナルジオグラフィックスの記事に行き着いた。

はっきり書けば、今回の東北巨大地震は、世界のどこででも起こりうるし、その頻度は世界中でますます多くなる。

世界で起こる巨大地震が年に4-5回だったとしも、5年後には100回起こっている可能性もあるだろう。

自分だけは大丈夫というあり方は、いずれ世界でも通用してなくなる。

私たちは、今回の巨大地震で、人類が生き延びることができるかどうかの指標を生み出しつつある。

2011年3月11日は、世界史の中にそびえ立つターニングポイントとして、語り継がれる、そう生きたいと思う。

大切にしていることを語ろう。

新聞社勤めをしている親戚から聞いた話だが、見せられない写真が山ほどある、という。
分かる。

お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された皆様のご無事を心からお祈り申し上げます。