平和とエントロピー

1980年代に出版されたジェレミー・リフキンのエントロピーの法則が、日本でエントロピーという言葉を周知させるきっかけになったと思う。ジェレミー・リフキンは、カーター政権の要職についていた。分かりやすい例でいうと、日本のたばこが消費されるとき、使われるエネルギーから2度と使うことができない物質へと変わる、この時エントロピーが増大するという。
宇宙においても地球においても、熱力学の第2法則は適用されるので、私たちはある均衡に向かっていることになる。
暑い部屋の中に置いてあったコップの水が、最終的には部屋の温度と同じになるように。
しかしながら生命体は、自分たちが生きていけるように環境のみならず関係も作り変えている。初めの環境ならばまだ物質のレベルなのだが、関係となると精神のレベルになる。
例えば、仲の悪い夫婦がいたとする。当然子どもにもいろいろな悪影響があるだろう。のみならず、だんなさんの仕事の効率も落ちるし奥さんだって無駄な時間と金を使う。子供はいらぬことで意識をとられる。エントロピーが増大していると言える。
この逆を考えてみよう、仲の良い夫婦がいたとする。だんなさんは奥さんが困っていることがあれば解決しようとするし、その逆も然り。当然人に対しても笑顔で接することが多く、あるお店で買い物したら、その素敵な笑顔を見てお待ちをしてもらったということもあるかもしれないし、自分では知らないところで助けられる好循環が生まれていることが多い。単に仲良くすればいいということだけではなく、自分たちが成長して命豊かに生きる、これが元だと思う。

ネゲントロピー(負のエントロピー)という言葉があり、この言葉は物理学者のシュレーディンガーが始めに使った言葉らしいのだが、松岡正剛さんのサイトで概要が追える。

 本当のことは早く明らかになった方が、未来がある。
しかしながら、国家というレベルで見ると国と国は、上記のように簡単には仲良くできない。