トランプ人事に観るポイント ロックフェラー家の世代交代か

トランプ人事はよく出来ている。

候補として上がっているゴールドマンサックス出身者の数を考えると、明らかにデビッド・ロックフェラー(101歳)からジェイ・ロックフェラー(79歳。Dに比べると温和な性格だとされている。国際キリスト教大学にも留学。小沢一郎と親しい)への世代交代が為されたと考えるべきなのだろう。ゴールドマンサックスの実質オーナーは、ジェイである。

グローバリスト&ネオコン出身者の牙城である国務長官には、エクソンモビールCEOのレックス・ティラーソンの名が挙がっているが、デビッド・ロックフェラー一族は今年三月にエクソンモビールの株を売却したことで知られる。これもデビッド・ロックフェラーの影響から外れており、世代交代を示す一例であろう。

ネオコンに代わり軍出身者が多い。ネオコンは戦争利益を追求するが、軍の出身者は戦争をしたがらない。軍のトップは、誰も可愛い隊員たちが戦争で死ぬことを望みはしない。仕方なしにやらざるを得ない場合は勝ってこい、という指令を出すだけだ。

NY、西海岸で手際よすぎるアンチ・トランプデモが起こったが、アメリカの有力メディアがデモにはプロの活動家が入っていると報じた。ジョージ・ソロスのMoveOn.orgという組織が動いた可能性があるらしい。ソロスは「オープン・ソサイエティ財団」の主でもあり、民主化を口実として政権をこじ開け混乱の中で武器の輸出と逆らえない市場経済で食い物にするアメリカのグローバリストの典型的な手口でもあろう。

キッシンジャー(93歳)の訪中時に蔡英文総統との電話会談も計算されている。キッシンジャーは習近平にやりすぎるなと戒めたようだが、トランプの電話は、キッシンジャーへの援護射撃であった可能性が高い。習近平よ、言うことを聞かないとわしにもトランプはコントロールできんぞ、というような戒めになった可能性。出来レースだ。ということはデビッド・ロックフェラーの番頭であるキッシンジャーとは、今年5月に娘のイヴァンカ(夫がユダヤ教)を通じてコネクトし、世代交代の話含めて筋書きができていたのだろう。

トランプは海軍増強を中心として中国とガチの勝負をやり抜く決意だ。2日に報道されたがEU離脱したイギリスの最新鋭主力戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」が南シナ海上空を通過して帰国する。これはアメリカ&イギリスがタッグを組んだ対中国対策の始まり。

そのとたん、習近平はダボス会議に初出席となった。中国は大陸国家であり、海洋進出すると失敗する。これは歴史の教訓にもなろう。

AIIBは張り子の虎で、今まで決まった案件は単独物件が無く、日本が先導するアジア開発銀行と組んだもの。要は南シナ海の問題は国内がガタガタになっているため起こっている。

しかし、トランプは財源をどうするのだろうか。

金は無いので国債発行しかない。

12月19日選挙人による投票が行なわれ、正式にトランプ大統領が誕生する。

アメリカのグローバリストは、プーチンを目の敵にしてきたので(ロシアはグローバリズムに組み込まれていない最後の牙城が理由)、トランプとの関係が良くなれば世界は安定する。