今日は、スペインで銀行の取り付け騒ぎがおこり、ユーロ急落。
6月17日のギリシャ投票を待たずして、焦点がスペインに。
ドル円も79円割れ。
輸出企業がしんどい。株が上がらない、となる。
日銀、財務省でも1日で600兆は動く外国為替のマーケットの中では一参加者であり、介入してもその効果は持続しない。追加緩和策を2/14発表した日銀にとっても、バランスシートはある。
負債が大きくなればなるほど、資産も増やさなければならない。
国債か対外資産かというところで国債を守っているのだろう。(もし日本国債が完売しなかったとすると、国債が暴落し、日本はハイパーインフレーションに突入し、国民の生活は崩壊する。)
量的緩和政策は、つまり日銀の当座預金残高を増やすことだけれど、ここでバランスシートがず〜っと増大しており、GDPは90年代から10%落ちて450兆になったにも関わらず、バランスシートが拡大し続けていることに対する日銀の危機感なのだろう。
アメリカのようにドルが基軸通貨である場合は、この量的緩和政策を取っても、ドルの環流システムがある限り存続できる。議会の承認は必要だが。(今、このドル環流システムが、存続できるかどうかで、国際政治上、代理戦争のようになっている。主に、アメリカvsロシアand中国)
円は基軸通貨ではないので、アメリカのようにジャブジャブとは印刷できない。
歴史的には、アメリカが不景気のど真ん中にあった1985年にプラザ合意があり、ドルを安くしないと、アメリカは立ち直らないという前提から、逆にドル安円高が始まり、ドル円はず〜っと落ちてきた。
本来、どこの国でも自国通貨は輸出を考えると、安いほうがいい。日本の円高は実態乖離しているので、誰もがそう判断しているのだが、いかんせん、日銀と財務省だけではコントロールできない。
これはさすがにかなわん、というところで、6/1から中国と日本の間では、固定のペッグ制が始まる。しかし、比率があるので、日本の経済力が戻ったときに、不利にもなるだろう。しかし、今の状況は仕方ないか。
日銀としては、これ以上バランスシートを増やせない。つまり量的緩和政策をこれ以上進めることは、本当は難しいと判断しているのだろう。
これだけ円高が進むと、製造業の海外移転も進み、日本の国力が衰弱するばかり。日本の実態経済に対して、円が強すぎる。
いずれにしても、中国との直接取引は日本の苦肉の策である。たぶん、ギリギリの選択だったと思う。
P.S.はじめペッグかと思ったのですが、直接取引に言葉を換えました。6/1付